病室に着いたら家人がいない。トイレかなと思っていたら横のベッドのSGさんが、あ、奥さん来ましたね、Kさん(家人)は今ヘリコプターを撮りに手術室の前に行ってる。とニコニコ言う。なんのこっちゃ?と思いつつもお礼をいい、病室の階の奥にある手術室の前に行くとそこの家族待合のソファに家人はいた。私を見て、今ドクターヘリが飛ぶの待ってるんだよ。さっきヘリポートに着いたとこだからまた飛んだら写真を撮るんだ。とワクワクしている。まぁそういうの好きな人だからと私も一緒に待つかと思いしばしソファであれこれ話していた。しばらくするとヘリコプターが飛び立つ音がして、飛んだ!と家人はスマホを向けて夢中でヘリコプターを撮影。私もつられて撮影。私は上手に撮れなかったが家人はいいのが撮れたぜ!と喜んでじゃあ部屋に帰ろうといそいそと病室に戻って行く。病室に着くなり、部屋の残りの3人がKさん戻って来た!どうだった?いいの撮れた?とわらわら寄ってくるではないか。そしてこの写真はいいねー。あの場所からがいいショットだったかー。Kさんこれ私のメールに送ってよ。などなどなる。わずか一日のうちになんだこの部屋のテンションは?どうやら今朝からこの部屋ではドクターヘリ写真大会みたいなノリになり、部屋の窓から、廊下の窓からドクターヘリの写真を撮影しては誰のがベストショットか見せ合いっこしていた模様。その後もヘリの音がしては誰かが走って部屋から撮影に行き看護師さんにXXさん走らないでと叱られたりしていた。家人ともう一人の患者さんは上を向いてはいけないのに(いや下を向いてなければいけないのに)、そして全員走ったりなど目に振動を与えるのは言語道断、大丈夫か!(なわけないので明日の診察で失格になるかもしれないと不安である)どうやら平均年齢50あるいは60以上のおじさんたちのこの部屋はナースのお仕事のドラマに出てくるようあダメな患者さんばかりのようだった。(ため息)ただ皆すっかり仲良くなったようで、お見舞いにもらったよとほかほかの温泉まんじゅうを分けてくれたり、お互いの家や仕事の話をしたり、良いムードであった。私が帰りますねーお大事にしてくださいね。と帰りがけに声をかけると皆わざわざ病室入り口まで来てエレベータに乗るのを見送って気をつけてーと手を振ってくれたりしてくれた。(だからあなたたちみんな安静にしてなくちゃダメなんだけど。。。と思いつつ苦笑い)
明日からは仕事に復帰するので昼間行けないのであの部屋のおじさんたちのことが心配である。
*手術室前待合の窓からのドクターヘリ。ピントが合ってなくてヘボと家人から却下された。ちなみにベストショットは走って看護師さんに叱られてたNさんの写真になったららしい。